わたしはわたしのままで生きることにした|나는 나로 살기로 했다

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この本は、わたしの気持ちに転機をくれた本です。この本との出会いは2020年に開催されたK-BOOKフェスティバルです。

韓国語の勉強を始めて、韓国語で書かれた本が日本語に訳されてたくさん書店に並んでいることにも気付いており、少しずつ読み始めたところでこのフェスティバルが開催されたので見たのですが、その時に「私は私のままで生きることにした」の著者であるキム・スヒョンさんがブロガーのこりあゆさんとトークショーをされていて、見てすぐ買いに走りました。

今思い返せば、わたしは当時人生全体を通して持っていた価値観を少しずつバージョンアップしている頃で(今もそうなんですけど)、これからどういう考えや価値観を持って生きていこうか試行錯誤していました。それにすごくよいヒントになりそうだと感じたんです。実は本の表紙とイラストのかわいらしさから、もっとほっこりしたテーマの話だと思ってそれまでは全然読む気なかったのですが、キム・スヒョンさんの話は、やたらと励ましたり、出来る!出来るよ!みたいな励ましをするような感じでは全くなく、淡々と自分の考えを述べていらっしゃいました。でもそれが不思議と寄り添うような空気を持っていてこの方が書かれた本を読んでみたいと思いました。

わたしはこの本を読んだ頃、自分の正直な考えをオモテに出すのはどうしたらいいかわからなかったし、自分の正直な考えなんて人から興味は持たれないし、そもそもみっともないところを人に見られるのは嫌だからできるだけうまくフィルタリングしていい自分を人に見せなきゃいけないと思っていました。キム・スヒョンさんと同じで、イラストも描けるけど、その見せ方をブランディングしなきゃとかいう謎の義務感を感じていました。でも多分すっごく辛かったんだと思います。「人からこう見られたい」に囚われていたし、自分のイラストレーションはできるだけほっこりや幸せやなんかいいね!くらいの感じで認知されて意思を持たないで欲しかったし、周りに対して意見を物申したら人から疎まれると思って言いたいことを抑えていました。

でもこの本は、そうじゃなかった。言葉と一緒にイラストを使って自分の気持ちや考えをはっきりと提示していた。でも独特の優しいタッチは、文章の誠実すぎる部分を何かほぐしてこちらに手渡してくれるような相乗効果があって、読みながら本当にドキドキしました。ああ、この方は自分の考えを伝えるのに、文章とイラストレーションの両方を使ってうまく表現している!自分の考えを伝える方法に、文章だったらこう、イラストだったらこう、と区別している自分の考えはなんて窮屈だろう、とキム・スヒョンさんへの敬意がどんどん高まっていきました。

わたしは、イラストレーションと自分の主張を結びつけたことがそれまでなくて、というか結びつけて使ったら人から求められなくなるとなぜか思っていることに気づきました。でもイラストレーションを作ることは、自分の表現であり、自己主張でもあり、もしそれが誰かに受け入れてもらえないとしても、自分が作りたいものであることが一番だし、つまりイラストレーションを作れるということは自分にとっての武器でもあるんだと改めて思いました。これは当時本当にびっくりする新しい気付きでした。

本の内容自体も自分らしくいるためにキム・スヒョンさんが外向けの鎧を脱いで、自分の好きな服を着て、好きなように生きることにしたという経緯をイラストを添えて伝えてくれます。みんなもこうしろという話ではないのですが、読んでいると自分にも共感できるような行動や考えのシフトに出会える本だと思います。そしてわたしにとってはプラスして、イラストレーションは裏方で黙っているだけではなく、自分の考えや意見を表明することにも使うことができるものなんだという視点を持つきっかけになりました。

なんでこんなに自分に鎧を着せていたんだろうって今では思います。自分がどうであれば幸せなのか、心が落ち着いた状態でいられるのかをそのあと1年かけて考えて、最近やっと少しずつ行動し言葉にできるようになってきました。やたらと綺麗なことが書かれているのではなく、素直な気持ちや考えを綴った本で、でもイラストがちょっとコミカルで読みやすいです。慌ただしくて大変だ〜!ちょっと静かな時間過ごしたいよ〜という時におすすめの一冊だと思います。

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K-BOOKフェスティバルのハンガンさんのトークショーレビュー